ヨーロッパの「ファイナル・カウントダウン」後「Out of This World Tour1988」

「OUT OF THIS WORLD 」 ヨーロッパ

1. Superstitious
2. Let the Good Times Rock
3. Open Your Heart
4. More Than Meets the Eye
5. Coast to Coast
6. Ready or Not
7. Sign of the Times
8. Just the Beginning
9. Never Say Die
10. Lights and Shadows
11. Tower’s Callin’
12. Tomorrow

ヴォーカル:ジョーイ・テンペスト                                   ギター:キー・マルセロ                                      ベース:ジョン・レヴィン                                      キーボード:ミック・ミカエリ                                     ドラムス:イアン・ホーグランド 

1985年のディープ・パープル以来、ライブに行く機会もなく、学業に専念していた(?)少年だったが、久しぶりに近くの田舎町にロック・バンドが来ることになった。

ヨーロッパである。

この頃のヨーロッパは、「ファイナル・カウントダウン」でブレイクし、それに続くアルバム「Out of This World 」をリリースした頃であった。

ヴォーカルのジョーイ・テンペストとギターのジョン・ノーラムのコンビがお気に入りだった少年は、ジョン・ノーラムが脱退し、このアルバムからギターがキー・マルセロに代わっていたのが少々残念であった。

が、大好きなヨーロッパを見れることをとても楽しみにしていた。

1988年のことである。

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ヨーロッパらしくはないが、よかった「Out of This World Tour1988」

ライブは、新作「Out of This World 」の「Ready or Not」で幕を開け、最後「ファイナル・カウントダウン」まで白熱した演奏が展開された。

演奏曲は、ほとんどが「Out of This World 」と「ファイナル・カウントダウン」からであったが、音のバランスの良さは特筆すべきものがあった。

ドラムとベースのリズム系楽器の土台の上でギターやキーボードといったメロディー系楽器が泳ぐように乗っているとでもいうか、素晴らしい一体感であった。

今までのライブでは間違いなく3本指に入る素晴らしさだった。

演奏もタイトでまったく隙がない。

残念だったことといえば、初期の曲がほとんど演奏されなかったこととジョン・ノーラムがいなかったことぐらい。

1stから「セブン・ドアーズ・ホテル」「パラダイス・ベイ」あたりをやっていた記憶はあるが、明らかにアメリカナイズされたサウンドと曲構成だったのは、1stと2ndが大好きだった少年には、複雑な思いがあった。

しかし、あの頃のヨーロッパを考えれば致し方ないところであったろう。

ヨーロッパらしさは薄らいだものの一級品のライブであった。

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崩壊へのファイナル・カウントダウン

しかしながら、ライブは、当時のヨーロッパを存分に楽しめるものであった。

アメリカナイズされたとはいえ、ヨーロッパらしい美しいメロディーとハーモニーは健在であったし、新加入のキー・マルセロも堅実なプレイでジョン・ノーラムの抜けた穴を埋めていた。

まさしくプロ集団だった。

この後、ヨーロッパはさらにポップ路線をひた走り、徐々にセールスも落ちていく。

加えてメンバーの消耗も加わり空中分解してしまう。

まとめ

今から思えば、「ファイナル・カウントダウン」で大ブレイクした後の活動には大変なプレッシャーがあったであろう。

成功を手にした代わりに初期の初々しさをなくし、洗練されたポップなロックに路線変更していったが、何の先入観も持たずにこの「Out of This World 」を聞けば、最高のメロディアス・ハード・ロック・アルバムなのではないか?

メロディアス・ハード・ロックが好きな方は文句なく楽しめると思う。

ジョン・ノーラムを迎えて再結成したヨーロッパであるが、古くからのファンが求めるヨーロッパらしさは、やはりない。

よりダークでヘヴィなヨーロッパとして今も活動を続けているが、初期のヨーロッパらしさを残しつつ、懸命に新しい方向性を模索している。

こうして聞いてみると案外、いい音楽をやっていたのではないか?

「ファイナル・カウントダウン」ばかり言われるのは仕方がないが、それ以外のヨーロッパもいいものはたくさんあるので、ぜひ体験していただきたい。

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