新しくリリースされるロックのライブアルバムで、映像なしの音声のみのライブアルバムというのは、かなり少なくなったのではないだろうか?
いつの間にかロックのライブアルバムは、映像付きのDVDかブルーレイ盤がほとんどという時代になった。
そして、今ではかなり数も揃ってきて各ミュージシャン・バンドのカタログも充実してきている。
そこで今回は、伝説のパフォーマンスを収録したロックのライブDVDの名盤ランキングを見ていきたいと思う。
- ロックのライブDVDの名盤
- おすすめランキング①~レインボー「ライヴ・イン・ミュンヘン 1977」
- おすすめランキング②~ディープ・パープル「カリフォルニア・ジャム1974」
- おすすめランキング③~レッド・ツェッペリン「永遠の詩(狂熱のライヴ)」
- おすすめランキング④~ジミ・ヘンドリックス「ライヴ・アット・ウッドストック」
- おすすめランキング⑤~クイーン「WE ARE THE CHAMPIONS FINAL LIVE IN JAPAN」
- おすすめランキング⑥~ウリ・ジョン・ロート「トーキョー・テープス・リヴィジテッド~ライヴ・アット・中野サンプラザ」
- おすすめランキング⑦~ジェフ・ベック「ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・クラヴ」
- おすすめランキング⑧~エリック・クラプトン「ワン・モア・カー、ワン・モア・ライダー」
- ロックのライブDVDの名盤ランキング~まとめ
ロックのライブDVDの名盤
振り返ってみると、ロックのライブ映像が見られるようになったのは、80年代半ば頃だったように思う。
DVDやブルーレイなどはまだなく、VHSやベータといったビデオテープが主流の時代であった。
価格も高くて1本、1万2,000~3,000円ぐらいしたように記憶している。
憧れのミュージシャンやバンドのパフォーマンスを映像で見られるとあってとても貴重なものだったが、いかんせん買うには高すぎた。
当時はレンタルで見るしかない状況だった。
しかし、時代は変わって今ではDVDやブルーレイが登場して価格も下がり、You Tubeでも手軽に見られる時代になった。
このようにハードもソフトも進化して、いい音と映像を気軽に楽しむことができるようになるとともに、映像でもライブDVDの名盤と呼ばれる伝説のパフォーマンスを収録したものがだいぶ多くなってきたと思う。
非常に個人的なチョイスにはなるが、おすすめのロックのライブDVDの名盤ランキングが下にあげた8枚だ。
おすすめランキング①~レインボー「ライヴ・イン・ミュンヘン 1977」
収録曲
1. Kill The King
2. Mistreated
3. Sixteenth Century Greensleeves
4. Catch The Rainbow
5. Long Live Rock ‘N’ Roll
6. Man On The Silver Mountain
7. Still I’M Sad
8. Do You Close Your Eyes
メンバー
ギター:リッチー・ブラックモア
ヴォーカル:ロニー・ジェイムズ・ディオ
ドラムス:コージー・パウエル
ベース:ボブ・デイズリー
キーボード:デヴィッド・ストーン
1977年10月20日、ドイツのミュンヘン・オリンピアホールで行われたライブ・パフォーマンスを完全収録。
リッチー・ブラックモア、ロニー・ジェイムズ・ディオ、コージー・パウエルによるいわゆる“三頭政治”時代の凄絶なライブ・パフォーマンスが見られる。
ロニーもコージーも故人となった今、まさに伝説のライブ・パフォーマンスといっていいだろう。
幾多のメンバー・チェンジを繰り返したレインボーであるが、この時期がなぜ黄金時代といわれるのか、このDVDを見れば納得できる。
おすすめランキング②~ディープ・パープル「カリフォルニア・ジャム1974」
収録曲
1. Burn
2. Might Just Take Your Life
3. Lay Down, Stay Down
4. Mistreated
5. Smoke on the Water
6. You Fool No One / The Mule
7. Space Truckin’
メンバー
ギター:リッチー・ブラックモア
ヴォーカル:デヴィッド・カヴァーデイル
ベース&ヴォーカル:グレン・ヒューズ
キーボード:ジョン・ロード
ドラムス:イアン・ペイス
1974年4月6日、カリフォルニアのオンタリオ・モーター・スピードウェイで開催されたロック・フェス「カリフォルニア・ジャム」でのライブ・パフォーマンスを完全収録。
この日、ディープ・パープルはヘッドライナーとして出演し、25万人の大観衆を前に壮絶なライブ・パフォーマンスを繰り広げた。
このライブ・パフォーマンスが“伝説”とされる理由のひとつが、リッチー・ブラックモアの狂気のライブ・パフォーマンスだ。
最後の「スペース・トラッキン」で連続のギター・クラッシュ、ネックをTVカメラに突き刺した後には機材を炎上させるジミ・ヘンドリックスばりのライブ・パフォーマンスは最大の見どころだ。
おすすめランキング③~レッド・ツェッペリン「永遠の詩(狂熱のライヴ)」
収録曲
1. Rock And Roll
2. Celebration Day
3. Black Dog
4. Over The Hills And Far Away
5. Misty Mountain Hop
6. Since I’ve Been Loving You
7. No Quarter
8. The Song Remains The Same
9. The Rain Song
10. The Ocean
11. Dazed And Confused
12. Stairway To Heaven
13. Moby Dick
14. Heartbreaker
15. Whole Lotta Love
メンバー
ヴォーカル:ロバート・プラント
ギター:ジミー・ペイジ
ベース:ジョン・ポール・ジョーンズ
ドラムス:ジョン・ボーナム
1973年7月27~29日に、ニューヨーク・マディソン・スクエア・ガーデンでのライブ・パフォーマンスを収録。
レッド・ツェッペリンはライブ・アルバムが非常に少ないバンドだ。
DVDとなるとののことで、今でこそいくつかリリースされているが、長い間、この「永遠の詩(狂熱のライヴ)」のみであった。
1973年とレッド・ツェッペリンのどちらかというと初期のライブ・パフォーマンスであるが、この時代のベスト選曲でスタジオ盤とは違ったテンションの高い演奏を聞くことができる。
おすすめランキング④~ジミ・ヘンドリックス「ライヴ・アット・ウッドストック」
「ウッドストック・フェスティバル」でのセットリスト
Message To Love
Spanish Castle Magic
Red House
Lover Man
Foxy Lady
Jam Back At The House
Izabella
Fire
Voodoo Child (Slight Return)
Star Spangled Banner
Purple Haze
Woodstock Improvisation
Villanova Junction
Hey Joe
メンバー
ギター&ヴォーカル:ジミ・ヘンドリックス
ドラムス:ミッチ・ミッチェル
ベース:ビリー・コックス
ギター:ラリー・リー
1969年8月15日から17日までの3日間、ニューヨーク州ベセルで開催されたロックフェス「ウッドストック・フェスティバル」でのライブ・パフォーマンスを収録。
悪天候と進行の遅れで大トリのジミ・ヘンドリックスが登場したのは、1969年8月18日午前8時30分頃。
最大の見どころはやはりアメリカ国歌「星条旗」で、ギターによる爆発音など、この時代を象徴する伝説のライブ・パフォーマンスとなった。
おすすめランキング⑤~クイーン「WE ARE THE CHAMPIONS FINAL LIVE IN JAPAN」
収録曲
1. Tear It Up
2. Tie Your Mother Down
3. Under Pressure
4. Somebody To Love
5. Killer Queen
6. The Seven Seas Of Rhye
7. Keep Yourself Alive
8. Liar
9. It’s A Hard Life
10. Now I’m Here
11. Is This The World We Created?
12. Love Of My Life
13. Another One Bites The Dust
14. Hammer To Fall
15. Crazy Little Thing Called Love
16. Bohemian Rhapsody
17. Radio Ga Ga
18. I Want To Break Free
19. Jailhouse Rock
20. We Will Rock You
21. We Are The Champion
22. God Save The Queen
メンバー
ヴォーカル:フレディ・マーキュリー
ギター:ブライアン・メイ
ドラムス:ロジャー・テイラー
ベース:ジョン・ディーコン
1985年5月11日の東京・国立代々木競技場でのクイーン最後の来日公演を完全収録。
数あるクイーンのライブの中でも日本のクイーン・ファンには歴史に残る伝説のライブパフォーマンスといえる。
セットリストは当時のクイーンの標準的なものであったが、これが最後の日本ツアーになったことを考えると感慨深いものがある。
ある意味では、クイーンの完成形だったかもしれない。
おすすめランキング⑥~ウリ・ジョン・ロート「トーキョー・テープス・リヴィジテッド~ライヴ・アット・中野サンプラザ」
収録曲
1. オール・ナイト・ロング
2. 炎を求めて
3. クライング・デイズ
4. カロンの渡し守
5. サン・イン・マイ・ハンド
6. ヴァージン・キラー
7. 荒城の月
8. 空を燃やせ
9. イン・トランス
10. トーキョー・ドリーム・プレリュード
11. フライ・トゥ・ザ・レインボウ
12. トップ・オブ・ザ・ビル
13. 自由への叫び
14. 暗黒の極限
15. ダーク・レディ
16. 幻の肖像
17. キャッチ・ユア・トレイン
18. 見張塔からずっと
19. リトル・ウィング
メンバー
ギター&ヴォーカル:ウリ・ジョン・ロート
ヴォーカル:ネイサン・ジェイムズ
ドラムス:ジェイミー・リトル
ベース:ウレ・リトゲン
ギター:デイヴィッド・ロシンスキ
キーボード:コーヴィン・バーン
ギター&ヴォーカル:ニクラス・ターマン
2016年の発表。
2015年2月20日、中野サンプラザホールでのライブ・パフォーマンスを完全収録。
ウリ・ジョン・ロート在籍時のスコーピオンズの曲をカバーしたアルバム「スコーピオンズ・リヴィジテッド」に続いて、スコーピオンズのライブ名盤「トーキョー・テープス」をも同じ中野サンプラザホールで再現したライブDVDである。
多くの場合、カバーというのはオリジナル・バージョンを超えられないものであるが、これは超えていると思う。
アレンジを変えた箇所もあり、ギターも3本にして独自の解釈を加えた各楽曲は新たな生命力を吹き込まれて蘇ったといっていいだろう。
「荒城の月」、ジミ・ヘンドリックスのカバーなど長時間に渡るライブ・パフォーマンスは聞きごたえ、見ごたえ十分。
おすすめランキング⑦~ジェフ・ベック「ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・クラヴ」
収録曲
1.ベックス・ボレロ
2.エターナリーズ・ブレス
3.ストレイタス
4.哀しみの恋人達
5.ビハインド・ザ・ヴェイル
6.ユー・ネヴァー・ノウ
7.ナディア
8.ブラスト・フロム・ジ・イースト
9.レッド・ブーツ
10.エンジェル(フットステップス)
11.ピープル・ゲット・レディ(with ジョス・ストーン)
12.スキャッターブレイン
13.グッドバイ・ポーク・パイ・ハット/ブラシ・ウィズ・ザ・ブルース
14.スペース・ブギー
15.ブランケット(with イモージェン・ヒープ)
16.ビッグ・ブロック
17.ア・デイ・イン・ザ・ライフ
18.リトル・ブラウン・バード(with エリック・クラプトン)
19.ユー・ニード・ラブ(with エリック・クラプトン)
20.ローリン・アンド・タンブリン(with イモージェン・ヒープ)
21.ホエア・ワー・ユー
メンバー
ギター:ジェフ・ベック
ドラムス:ヴィニー・カリウタ
ベース:タル・ウィルケンフェルド
キーボード:ジェイソン・リベロ
ゲスト・ミュージシャン
ギター&ヴォーカル:エリック・クラプトン
ヴォーカル:ジョス・ストーンズ
ヴォーカル:イモージェン・ヒープ
ビッグ・タウン・プレイボーイズ
2009年の発表。
2007年11月27~12月1日、5日間、計6回に及ぶロンドンの伝説的なジャズ・クラヴ、ロニー・スコッツで行われたライブ・パフォーマンスを収録。
ジェフ・ベックの長いキャリアで意外にも初めてのライブDVDとなったが、天才ギタリストの細かい指使いまで捉えた名盤といっていいだろう。
繊細なトーンやヴォリュームのコントロールなどどうやっているのかが鮮明に見られるとあって特にギタリストにとっては貴重なDVDではないだろうか。
選曲もベストアルバム的なチョイスで、初めてジェフ・ベックを聞くという方にも安心しておすすめできる。
おすすめランキング⑧~エリック・クラプトン「ワン・モア・カー、ワン・モア・ライダー」
収録曲
1. キー・トゥ・ザ・ハイウェイ
2. レプタイル
3. ガット・ユー・オン・マイ・マインド
4. ティアーズ・イン・ヘヴン
5. ベル・ボトム・ブルース
6. チェンジ・ザ・ワールド
7. マイ・ファーザーズ・アイズ
8. リヴァー・オブ・ティアーズ
9. ゴーイング・ダウン・スロウ
10. シーズ・ゴーン
11. アイ・ウォント・ア・リトル・ガール
12. バッジ
13. フーチー・クーチー・マン
14. ハヴ・ユー・エヴァー・ラヴド・ア・ウーマン? (愛の経験)
15. コカイン
16. ワンダフル・トゥナイト
17. いとしのレイラ
18. ラウンド・イン・サークルズ
19. サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ
20. オーヴァー・ザ・レインボウ
メンバー
ヴォーカル&ギター:エリック・クラプトン
ギター:アンディ・フェアウェザー・ロウ
キーボード:ビリー・プレストン
キーボード:グレッグ・フィリンゲインズ
キーボード&ギター:デイヴィッド・サンシャス
ベース:ネイザン・イースト
ドラムス:スティーヴ・ガッド
2002年の発表。
2001年8月17・18日、アメリカのロサンゼルス・ステイプルズ・センターでのライブ・パフォーマンスを収録。
2001年に行われたエリック・クラプトン最後のワールド・ツアー“Reptile World Tour”であるが、筆者も来日公演に出かけ感動した思い出のツアーである。
前半をアコースティック、後半をエレクトリックという2部構成からなるが、来日公演で演奏されたアコースティック・バージョンの「いとしのレイラ」は未収録。(演奏されていない?)
上記のジェフ・ベック同様、選曲もベストアルバム的で、クラプトンの数あるライブDVDの中でもベスト・ライブといっていいだろう。
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ロックのライブDVDの名盤ランキング~まとめ
今回は、伝説のパフォーマンスを収録したロックのライブDVDの名盤ランキングを見てきた。
選ぶに当たってはロックの歴史から見ても貴重だと思えるものを優先的に選んだつもりだが、残念ながら廃盤に追い込まれたものも数多い。(スーパー・ロック84など)
どれも後世に語り継がれるような伝説のパフォーマンスばかりだから、安心して見ることができるだろうと思う。
ここに紹介しきれずにもれたライブDVDもたくさんあるから機会があったら第2弾も企画したいと思う。
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