なんて美しい曲なんだろう!
今、聞いているのは、「天使の夢-Sogno di Angelo」で、原曲はイタリアのオペラ作曲家マスカーニの歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲で、ジーノ・ロートがアレンジしたものである。
そのジーノ・ロートが2月5日に亡くなった。
61歳の若さだった。
そしてこの曲「天使の夢-Sogno di Angelo」は、ジーノ・ロートの最後のアルバム「ランウェイ・トゥ・ザ・ゴッズ(Runway to the Gods)」に収録されている。
今回は、ジーノ・ロートの最後のアルバムとなったジーノ「ランウェイ・トゥ・ザ・ゴッズ(Runway to the Gods)」の感想を綴ってみたいと思う。
ジーノ「ランウェイ・トゥ・ザ・ゴッズ」
ジーノ・ロートは、1956年ドイツのデュッセルドルフ生まれで、兄はあのウリ・ジョン・ロートである。
フェア・ウォーニングのウレ・リトゲンとは幼なじみで、いっしょにバンドを結成している。
1986年に「ジーノ」でデビューしたが、このジーノは現在も活躍しているフェア・ウォーニングの母体でもある。
ジーノ「ランウェイ・トゥ・ザ・ゴッズ」の収録曲は、以下の通り。
「ランウェイ・トゥ・ザ・ゴッズ(Runway to the Gods)」 ジーノ
収録曲
1. ファンフェアーズ・オブ・ラヴ(Fanfares of Love)
2. クライム・ザ・スカイ(Climb the Sky)
3. ランド・オブ・イリュージョン(Land of Illusion)
4. シェーズ・オブ・ブルー(Shades of Blue)
5. ランウェイ・トゥ・ザ・ゴッズ(Runway to the Gods)
6. 天使の夢-Sogno di Angelo(Mascagni arr. Zeno)
7. レフュジーズ (パラダイスを求めて) -Refugees(Longing for Paradise)
8. アイ・フィール-アイ・リヴ(I Feel-I Live)
9. ピューリファイ(忘却の巡礼者)-Purify(Pilgrims of Remembrance)
10. ドゥー・ユー・フィール・ザ・タイム(Do You Feel the Time)
11. ンセット・バーズ・フライング・ホーム(天への着地)-Sunset Birds Flying Home(Celestial Touchdown)
2006年の発表。
ジーノ「ランウェイ・トゥ・ザ・ゴッズ」の感想
美しいメロディーを基本とするハード・ロックがジーノの持ち味であるが、フェア・ウォーニングをさらに芸術的にしたというか、そんな音楽性である。
敬愛する作曲家は、ベートーヴェンで、兄のウリ同様の芸術家肌でリリースしたアルバムも生涯5枚ほどと非常に少ない。
2018年2月5日、長年の病気が原因で亡くなったことがウリ・ジョン・ロートから発表された。
まさかこの「ランウェイ・トゥ・ザ・ゴッズ(Runway to the Gods)」がジーノ・ロートの最後のアルバムになるとはだれが考えただろう?
2006年のリリース以降は特に目立った情報もなく、いつになったらまたアルバムを出してくれるだろうと時々思ったりはしていた。
常に妥協することなく自らの芸術的直感を信じて創作されたひとつひとつの結果がこのアルバムに結晶となっている。
特にTrack.6「天使の夢-Sogno di Angelo(Mascagni arr. Zeno)」は、今となっては涙なしでは聞けない1曲となった。
何とも切ないメロディーが胸に突き刺さってくる。
この曲に限らず、ジーノの「ランウェイ・トゥ・ザ・ゴッズ(Runway to the Gods)」のアルバム全編に流れる美しいメロディーと至高の楽曲は、ジーノ・ロート以外の何物でもない。
ジーノ「ランウェイ・トゥ・ザ・ゴッズ」の感想~まとめ
今回は、ジーノ・ロートの最後のアルバムとなったジーノ「ランウェイ・トゥ・ザ・ゴッズ(Runway to the Gods)」の感想を綴ってみた。
ジーノ・ロートは、真の芸術家である。
音楽は娯楽として捉えらることも多いが、ジーノ・ロートにとっては己を表現する手段であったに違いない。
妥協を許さずストイックなまでに取り組んだ結果、残したアルバムは少ない。
しかし、その1枚1枚に本気の魂が注ぎ込まれている。
最後のアルバムとなった「ランウェイ・トゥ・ザ・ゴッズ(Runway to the Gods)」を聞きながら改めてそう感じる。
ジーノ・ロートよ安らかに眠れ~R.I.P
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