ヴァイオリンのことは詳しくはわからないが、ハイフェッツとの出会いは衝撃的だった。
大学生の頃、ラジオを聞いていると、大ヴァイオリニストが亡くなったということで追悼番組が放送されていた。
そこで、耳に入ってきた「ツィゴイネルワイゼン」が凄かった。
なんというか、よく研いだ刀でスパッと切り裂くような演奏で、凄まじいインパクトがあった。
今回は、ハイフェッツのサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」収録の名盤について見ていきたいと思う。
ハイフェッツのサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」
ハイフェッツのサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン~ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン」の収録曲は、以下の通り。
「ツィゴイネルワイゼン~ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン」 ヤッシャ・ハイフェッツ
収録曲
サラサーテ
1. ツィゴイネルワイゼンOp.20(Moderate)
2. ツィゴイネルワイゼンOp.20(Lento)
3. ツィゴイネルワイゼンOp.20(Unpoco piu le
4. ツィゴイネルワイゼンOp.20(Allegro)
サン=サーンス
5. ハバネラOp.83(Allegretto)
6. ハバネラOp.83(Allegro)
7. ハバネラOp.83(Allegro molto vivac
サン=サーンス
8. 序奏とロンド・カプリチオーソOp.28(Andante)
9. 序奏とロンド・カプリチオーソOp.28(Allegro)
10. 序奏とロンド・カプリチオーソOp.28(Piu alleg
ショーソン
11. 詩曲Op.25
ベートーヴェン
12. ロマンス第1番ト長調Op.40
13. ロマンス第2番ヘ長調Op.50
ブラームス
14. ハンガリー舞曲第7番
ワックスマン
15. 「カルメン」幻想曲
ハイフェッツの生涯
ヤッシャ・ハイフェッツは、1901年ロシア生まれのユダヤ人で、幼少の頃から神童と呼ばれ、1917年ロシア革命を逃れるためにアメリカに渡り、その後、引退するまでの約半世紀をアメリカを拠点に活動を続けた。
「人間の限界を極めた完璧で精巧なテクニック」と賞賛され、1987年12月11日に亡くなっている。
「ヴァイオリンの王」と呼ばれ、間違いなく20世紀を代表するヴァイオリニストのひとりである。
これだけ完璧で迫力のある演奏なのだから生演奏はどれだけ凄かったんだろう、と思う。
亡くなった今となってはかなわぬ願いだが…。
ハイフェッツのサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」の衝撃
比類なきテクニックに支えられた完璧な演奏は、これ以上は望めないとさえ思わせる。
そんなハイフェッツであったが、やはりこの「ツィゴイネルワイゼン」は絶品だ。
しかし、世間は厳しいもので、こんな素晴らしい演奏をするハイフェッツを「技術は凄いが心がない冷たいヴァイオリニスト」と評したりしたらしい。
ロック・ギタリストでいえば、イングヴェイ・マルムスティーンのような存在だったのだろうか?
とにかくこの「ツィゴイネルワイゼン」(サラサーテ)を収録した「ツィゴイネルワイゼン~ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン」は、ハイフェッツの魅力を存分に味わうことのできる名盤である。
ハイフェッツのサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」~まとめ
今回は、ハイフェッツのサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」収録の名盤について見てきた。
これを聞いて以来、しばらくハイフェッツの音源を聞きまくった筆者だが、どれもこれもが全く隙のない完璧な演奏であった。
そんな中でもハイフェッツというヴァイオリニストを最もよく表現している曲が、この「ツィゴイネルワイゼン」であるように思う。
ヤッシャ・ハイフェッツというヴァイオリニストを象徴するような名演である。
もし、ヴァイオリンに興味をお持ちなら、真っ先におすすめしたい演奏である。
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