マイケル・シェンカー・グループの来日公演1984は、当時のニュー・アルバム「限りなき戦い(BUILT TO DESTROY)」の発売に伴うツアーで、高校生だった筆者の初めてのライブ体験となった。
我が校から10人以上の集団で全員遠足のように電車を乗り継いで会場に向かったのが懐かしい。
そんなマイケル・シェンカー・グループの来日公演1984のセトリ・日程・会場などは、どんな感じだったのだろうか?
今回は、マイケル・シェンカー来日公演1984のセトリ・日程・会場と感想について見ていきたいと思う。
マイケル・シェンカー来日公演1984のセトリ・日程・会場
マイケル・シェンカー・グループの来日公演1984は、9都市12公演という規模の大きなツアーでこの時期のマイケル・シェンカーの日本での人気がいかに大きかったかがわかる。
気になるセトリは、2日目の広島公演以降は下記のセトリで統一されているが、1月11日(水) の神奈川公演のみロスト・ホライズンズ(Lost Horizons)とシステムス・フェイリング(Systems Failing)が演奏されず、ドクター・ドクター(Doctor Doctor)とロック・ボトム(Rock Bottom)の間にルッキング・フォー・ラヴ(Looking for Love)が演奏されている。
マイケル・シェンカー・グループの来日公演1984のセトリは、以下の通り。
マイケル・シェンカー・グループ来日公演1984のセトリ
1.キャプテン・ネモ(Captain Nemo)
2.ロック・マイ・ナイツ・アウェイ(Rock My Nights Away)
3.レディ・トゥ・ロック(Are You Ready to Rock)
4.クライ・フォー・ザ・ネーションズ(Cry for the Nations)
5.オン・アンド・オン(On and On)
6.アタック・オブ・ザ・マッド・アクスマン(Attack of the Mad Axeman)
7.イントゥ・ジ・アリーナ(Into the Arena)
8.飛翔コンチェルト(Courvoisier Concerto)
9.ロスト・ホライズンズ(Lost Horizons)
10.ロック・ウィル・ネヴァー・ダイ(Rock Will Never Die)
11.メイク・ユー・マイン(I’m Gonna Make You Mine)
12.システムス・フェイリング(Systems Failing)
13.魔性の女(Still Love That Little Devil)
14.アームド・アンド・レディ(Armed and Ready)
アンコール
15.ドクター・ドクター(Doctor Doctor)
16.ロック・ボトム(Rock Bottom)
マイケル・シェンカー来日公演1984の日程・会場
マイケル・シェンカー・グループの来日公演1984の日程と会場は、以下の通り。
マイケル・シェンカー・グループ来日公演1984”BUILT TO DESTROY ON TOUR”の日程・会場
1984年1月11日(水) 神奈川・横浜文化体育館
1984年1月12日(木) 広島・郵便貯金会館
1984年1月13日(金) 福岡・サンパレスホール
1984年1月15日(日) 宮城・宮城県民会館
1984年1月17日(火) 北海道・札幌厚生年金会館
1984年1月18日(水) 北海道・札幌厚生年金会館
1984年1月20日(金) 大阪・大阪城ホール
1984年1月21日(土) 東京・渋谷公会堂
1984年1月22日(日) 愛知・名古屋市公会堂
1984年1月23日(月) 東京・日本武道館
1984年1月25日(水) 静岡・静岡市民文化会館
1984年1月27日(金) 愛知・名古屋市公会堂
マイケル・シェンカー来日公演1984の感想
当時、高校生だった筆者は、ロックに目覚め、レコードはかなり聞いてはいたもののライブというのは全く未経験であった。
それはそうだろう、筆者が住んでいた街にタレントや歌手、ましてや海外のロックバンドが来るなんてことは考えられないことであった。
田舎で生まれ、田舎で育った筆者にとっては、ライブというのは、はるか彼方のものだったのである。
ところが、その考えられないことが現実となったのである。
なんと飛ぶ鳥を落とす勢いだったマイケル・シェンカー・グループの来日公演が近くの街で行われることになったのだ。
本当にあの時代に外タレが来るのは稀だったので、我が校も騒然となった。
筆者にとっては、ロックのライブはおろか全音楽のジャンルを通してもはじめてのライブであった。
つまり、どう振る舞っていいのかもわからなかったのである。
ライブは、イントロでワグナー「ワルキューレの騎行」が流れ、「キャプテン・ネモ(Captain Nemo)」で幕を開けた。
あれっ、なんだ⁈ みんな立っている!
座って聞くもんだと思っていた筆者は、会場が総立ちになっているのにまず驚いた。
が、こんなものなんだなと気を取り直して、いっしょに立ち上がった。
マイケル・シェンカーは、例によってフライングVを両足に挟んで弾いている。
それにしても物凄い音量だ。
デカすぎて何がなんだかわからない。
次も「限りなき戦い(BUILT TO DESTROY)」からの曲で「ロック・マイ・ナイツ・アウェイ(Rock My Nights Away)」だ。
ここからヴォーカルのゲイリー・バーデンも登場だ。
しかし、この大音量の中でバンドはよく合わせられるものだと感心しながら聞いていたのだが、中盤になると「クライ・フォー・ザ・ネーションズ(Cry for the Nations)」「オン・アンド・オン(On and On)」「アタック・オブ・ザ・マッド・アクスマン(Attack of the Mad Axeman)」「イントゥ・ジ・アリーナ(Into the Arena)」など初期の名曲が立て続けに演奏されると会場は熱狂の渦であった。
そして、新曲のバラード「ロック・ウィル・ネヴァー・ダイ」からは「限りなき戦い(BUILT TO DESTROY)」の曲が続き、本編最後は「アームド・アンド・レディ(Armed and Ready)」で締めた。
いやぁ、オロオロしていた筆者は、圧倒されっぱなしであったが、どうしても聞きたい曲が2曲あった。
「ロック・ボトム(Rock Bottom)」と「ドクター・ドクター(Doctor Doctor)」である。
UFOの「PHENOMENON(現象)」に収録されているこの2曲を聞かずして帰るわけにはいかない。
そして、アンコールは…。
やった!
「ロック・ボトム(Rock Bottom)」だ。
印象的なリフからマイケル・シェンカーのソロまでもう最高だ。
そしてラストは「ドクター・ドクター(Doctor Doctor)」だ!
もう筆者は、我を忘れて舞い上がっていた。
お目当ての2曲がアンコールで立て続けに演奏されたのである。
最後は、「Thank you」とか歌いながらジャムってる。
そして、ライブはすべて終わった。
マイケル・シェンカー来日公演1984でカルチャーショック
いやぁ、はじめてのライブはすごい熱気だった。
ライブというのは、こんなにもテンションが上がって熱いものだとは思わなかった。
カルチャーショックだった。
一行はまたしても遠足のように電車を乗り継いで帰途に着いた。
それにしても耳鳴りがすごかった。
1週間はキーンと鳴っていた。
筆者は、ライブの流儀のようなものを知り、また快感を知った。
この後も度々ロックのライブには足を運ぶことになるのだが、熱気という点でこのライブを上回るライブは生涯ない。
最近はハード・ロックもかなり一般に定着したせいか、おとなしくなったようにも思える。
マイケル・シェンカー来日公演1984のCD・DVD
最後にマイケル・シェンカー・グループ来日公演1984のCD・DVDについて紹介したいと思う。
マイケル・シェンカー来日公演1984のCDは、なんと2公演がリリースされている。
1月18日(水) の札幌公演が「Back To Attack Live」に、1月20日(金) の大阪公演が「Reactivate Live」というタイトルでリリースされているのだが、ともにセトリは同じで当時の白熱のライブの様子を楽しむことができる。
「Back To Attack Live」 マイケル・シェンカー・グループ
「Reactivate Live」 マイケル・シェンカー・グループ
マイケル・シェンカー来日公演1984のCD・DVD
映像付きのDVDとなると残念ながら来日公演1984年1月のものはリリースされていない。
しかし、近いものとして前年の1983年10月のロンドンのハマースミス・オデオンで収録された「ロック・ウィル・ネヴァー・ダイ」がある。
特筆すべき点は、「ドクター・ドクター(Doctor Doctor)」 にスコーピオンズのクラウス・マイネと兄のルドルフ・シェンカーが飛び入り参加していることだ。
映像付きのDVDで楽しみたいなら、これがおすすめだ。
多少セトリは異なるものの流れ的にはほぼ同じとなっている。
「ロック・ウィル・ネヴァー・ダイ」 マイケル・シェンカー・グループ
収録曲
1.キャプテン・ネモ(Captain Nemo)
2.ロック・マイ・ナイツ・アウェイ(Rock My Nights Away)
3.レディ・トゥ・ロック(Are You Ready to Rock)
4.クライ・フォー・ザ・ネーションズ(Cry for the Nations)
5.ロック・ユー・トゥ・ザ・グラウンド(Rock You to the Ground)
6.アタック・オブ・ザ・マッド・アクスマン(Attack of the Mad Axeman)
7.イントゥ・ジ・アリーナ(Into the Arena)
8.飛翔コンチェルト(Courvoisier Concerto)
9.ロック・ウィル・ネヴァー・ダイ(Rock Will Never Die)
10.デザート・ソング(Desert Song)
11.メイク・ユー・マイン(I’m Gonna Make You Mine)
12.レッド・スカイ(Red Sky)
13.ルッキング・フォー・ラヴ(Looking for Love)
14.アームド・アンド・レディ(Armed and Ready)
15.ドクター・ドクター(Doctor Doctor)
メンバー
ギター:マイケル・シェンカー
ヴォーカル:ゲイリー・バーデン
リズム・ギター&バッキング・ヴォーカル:デレク・セント・ホルムズ
キーボード&バッキング・ヴォーカル:アンディ・ナイ
ベース:クリス・グレン
ドラムス:テッド・マッケンナ
1983年10月22・23日、イギリス・ロンドンのハマースミス・オデオンで収録
マイケル・シェンカー来日公演1984のセトリと感想~まとめ
今回は、マイケル・シェンカー来日公演1984のセトリ・日程・会場と感想について見てきた。
マイケル・シェンカーの全盛期のひとつともいえる時期の来日公演なのでセトリも演奏も充実しており、音源も2公演がCDとして入手可能なのもうれしい限りだ。
セットリストも来日公演とほぼ同じで、この時期のマイケル・シェンカーのベストな選曲といえるので興味ある方はぜひどうぞ!
そして、マイケル・シェンカー・グループはバンドの内部崩壊の危機を迎えながら約半年後にスーパーロック84で再び来日することになる。
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