ディープ・パープルという肩書きがついていれば、その人たちのアルバムはだいたい聞いていた。
ホワイトスネイクも例外ではなく、初期の頃からその活動を追いかけてきた。
以前は割と地味な(?)ギタリスト2人を配したツイン・ギターのブルース・バンドであったが、前作の「スライド・イット・イン」から方針を変え、ギタリストにギター・ヒーロー的なタイプのジョン・サイクスを迎え、アメリカ進出を狙う。
そしてその野望が一気に爆発したのがこの名盤「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」だ。
今回は、ホワイトスネイク「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」の感想を綴ってみたいと思う。
ホワイトスネイク「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」
名盤「サーペンス・アルバス(白蛇の紋章)」の収録曲は、全9曲で、メンバーは以下の4人となっている。
特筆すべきなのが、常にギタリスト2人のホワイトスネイクがこの時期だけギタリストがジョン・サイクス1人という点だろう。
後にも先にもギタリストが1人なのは、この時期だけ。
しかも、「サーペンス・アルバス(白蛇の紋章)」のレコーディングが終わるとデヴィッド・カヴァーデール以外のメンバーは全員解雇という信じられない状況となる。
ホワイトスネイク「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」の収録曲とメンバーは、以下の通り。
「サーペンス・アルバス(白蛇の紋章)」 ホワイトスネイク
収録曲
1.クライング・イン・ザ・レイン
2.バッド・ボーイズ
3.スティル・オブ・ザ・ナイト
4.ヒア・アイ・ゴー・アゲイン
5.ギヴ・ミー・オール・ユア・ラヴ
6.イズ・ディス・ラヴ
7.チルドレン・オブ・ザ・ナイト
8.ストレイト・フォー・ザ・ハート
9.ドント・ターン・アウェイ
メンバー
ヴォーカル:デイヴィッド・カヴァーデール
ギター:ジョン・サイクス
ベース:ニール・マーレイ
ドラムス:エインズレー・ダンバー
1987年の発表。
ホワイトスネイク「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」の感想
ホワイトスネイクは初期のアルバムから聞いてきた少年であったが、一聴してこの「サーペンス・アルバス」 ~白蛇の紋章~がホワイトスネイクの空前絶後の名盤であることを感じた。
オープニングからクロージングまで全くスキのないアルバムで、従来からのホワイトスネイクのブルージーな音楽性にジョン・サイクスのハード・ロック魂が高い次元で融合している。
アルバム全編を貫く緊張感とホワイトスネイク史上最もハードなサウンドは、ジョン・サイクスが持ち込んだもので、彼にとっても一世一代の名演が繰り広げられている。
1987年バージョンの「クライング・イン・ザ・レイン」と「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」は、前々作「セインツ・アンド・シナーズ」からのリメイクで以前のおとなしめのアレンジから大変身を遂げている。
これもジョン・サイクスのよるところが大きそうだ。
ホワイトスネイク「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」の奇跡
1987年のアルバム「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」発表時には、すべてのメンバーが刷新され、この時代ならではのゴージャスなホワイトスネイクが誕生する。
まるで蛇が脱皮したように。
デイヴィッド・カヴァーデールは、このアルバム以降もエイドリアン・ヴァンデンバーグ、ダグ・アルドリッチといったスーパー・ギタリストを入れてコラボレーションしていくわけだが、この「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」を超えるものは出ていない。
いや、もう出ないであろう。
なぜならこのアルバムは、デイヴィッド・カヴァーデールとジョン・サイクスのコラボがもたらした奇跡だったからだ。
デイヴィッド・カヴァーデールの持ち味
このアルバム「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」は確かに素晴らしいのだが、実はデヴィッド・カヴァーデールには、もっと自分の長所を生かした音楽をやって欲しいなとも思っている。
デヴィッド・カヴァーデールの長所は、あの中低域のディープ・ヴォイスだと思うのだが、スーパー・ギタリストを迎え入れてからというもの明らかにハイ・トーンの出番が多くなった。
金切り声を張り上げてというか…。
それでも実力者のデヴィッド・カヴァーデールであるからうまく対応しているが、やはりデイヴィッド・カヴァーデールの歌は低域を生かしたものをぜひ聞いてみたい。
このアルバムの時代背景にはどうしてもハイ・トーンを生かしたメタルが求められていた事情もあるのだろう。
こうして大ブレイクしたのだから、その選択は正解というしかない。
実際に2000年頃、エイドリアンとそういったアルバムを作ってはみたが、評判は芳しいものではなかった。
今ではライブで演奏されるのは、ほとんどがこの「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」と「スライド・イット・イン」からだ。
ホワイトスネイク「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」~まとめ
今回は、ホワイトスネイク「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」の感想を綴ってみた。
ホワイトスネイクの歴史上、この「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」が頂点に輝くのは間違いないところだ。
ブルース・ロックとヘヴィ・メタルの融合が到達した最高の名盤だろう。
ホワイトスネイクを知ってる人で聞いていない人はいないとは思うが、万が一にも聞いていない場合は即必聴である。
デイヴィッド・カヴァーデールの声の衰えも見えてきたから、そろそろ新しいタイプの音楽を歌って欲しいと思いつつ、このアルバムを聞いている。
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