オペラやコンサート、演劇などでは終演後に拍手が起こるが、これはカーテンコールやアンコールなどと呼ばれている。
どちらも演奏者や演者が再びステージに呼び戻されることになるのだが、何か意味の違いはあるのだろうか?
それとも呼び方が違うだけで意味は同じなのだろうか?
今回は、カーテンコールとアンコールの違いは何なのか、また回数は決まっているのか、などを見ていきたいと思う。
カーテンコールとアンコールの違い
演奏者や演者が再びステージに呼び戻されるという意味では、カーテンコールとアンコールは同じである。
しかし、決してカーテンコール=アンコールではない。
カーテンコールとアンコールの違いをわかりやすく説明すると、
カーテンコール=幕の外へ引っ込んだ出演者を再びステージへ再登場するよう要望すること
アンコール=さらなる演奏を要望すること
であり、そもそも目的が違う。
もっと簡単にいうと、カーテンコールがお客さんへのあいさつであるのに対して、アンコールは追加のパフォーマンスの要求であるということだ。
パフォーマンスがあるかないかが大きな違いである。
もう少し両者の意味を詳しく見ていこう。
カーテンコールの意味
カーテンコールは、英語で”curtain call”だが、「カーテンコール」の「カーテン」は“幕”を意味し、「コール」は“呼ぶ”という意味で、合わせて“幕が下りた後に呼ぶ”という意味になる。
オペラや演劇などの舞台が終演し幕が閉じた後に、お客さんが拍手などで出演者を幕の前に呼び出すこと、あるいは、出演者が幕の前に出て来て、観客の拍手を受けることをいう。
お客さんへのあいさつやお礼を行う行為である。
アンコールの意味
アンコールは、英語で”encore”だが、語源はフランス語である。
演奏者や歌手が予定の曲を演奏し終えて退場した後に、お客さんが拍手や掛け声などで再演を要求したり、また、それに応えて行う演奏や歌をいう。
最近のコンサートでは、最初からアンコールが本編の進行に組み込まれていることも少なくない。
カーテンコールとアンコールの回数は決まっているの?
カーテンコールとアンコールも何度も繰り返し行われて、終わる雰囲気がないことぼしばしば見受けられる。
カーテンコールとアンコールの回数は、決まっているのだろうか?
これには、特に回数の決まりはない。
制限があるとすれば時間だ。
会場を借りている時間が制限時間に迫っていれば、いくらカーテンコールとアンコールがあっても応えることができないということになる。
逆に時間に制限がなければ、出演者や演奏者次第ということになる。
通常ならカーテンコールは2~3回、アンコールは1~2回は普通で、条件次第ではそれ以上になることもある。
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カーテンコールとアンコールの違い~まとめ
今回は、カーテンコールとアンコールの違いは何なのか、また回数は決まっているのか、などを見てきた。
カーテンコールはお客さんへのあいさつであるのに対して、アンコールは追加のパフォーマンスの要求で、パフォーマンスがあるかないかが大きな違いである。
どちらも何回までというように回数が決まっているわけではなく、時間など条件が許せば何度も繰り返されることになる。
カーテンコールもアンコールも回数が多ければ、出演者や演奏者、お客さんの双方が満足している証拠といっていいだろう。
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