今回は、は、オジー・オズボーンの登場である。
というよりは、オジー・オズボーンが選んだ運命のギタリスト、ランディ・ローズの登場と言ったほうがいいかもしれない。
当時(1983年頃)、いろいろなバンドをむさぼるように聞いていた筆者にバンドでヴォーカルをやっていた同級生が声をかけてきた。
「ヘヴィ・メタルの真髄を聞かせてやるからウチに来い!」。
今、思うと凄い誘い文句だが、聞きたい欲旺盛だった少年は、即ついて行った。
そこで聞かせてもらったうちの1枚が、このオジー・オズボーン「ブリザード・オブ・オズ(血塗られた英雄伝説)」だ。
今回は、ランディ・ローズの名曲が満載のオジー・オズボーン「ブリザード・オブ・オズ(血塗られた英雄伝説)」の感想を綴ってみたいと思う。
オジー・オズボーン「ブリザード・オブ・オズ」
「ブリザード・オブ・オズ(血塗られた英雄伝説)」は、ブラック・サバスを脱退したオジー・オズボーンの初めてのソロ・アルバムである。
メンバーは元レインボーのボブ・デイズリーやドン・エイリーなど第一線で活躍するミュージシャンが参加しているが、何と言ってもギターのランディ・ローズの参加がこのアルバムを名盤に押し上げたといっていい。
全曲ランディ・ローズの書き下ろしとなる楽曲が9曲収録されている。
オジー・オズボーン「ブリザード・オブ・オズ(血塗られた英雄伝説)」の収録曲とメンバーは、以下の通り。
「ブリザード・オブ・オズ(血塗られた英雄伝説)」 オジー・オズボーン
収録曲
1. アイ・ドント・ノウ(I Don’t Know)
2. クレイジー・トレイン(Crazy Train)
3. グッバイ・トゥ・ロマンス(Goodbye to Romance)
4. ディー(Dee)
5. スーサイド・ソリューション-自殺志願(Suicide Solution)
6. ミスター・クロウリー-死の番人(Mr. Crowley)
7. ノー・ボーン・ムービース(No Bone Movies)
8. レヴェレイション(マザー・アース)-天の黙示(Revelation(Mother Earth))
9. スティール・アウェイ(Steal Away(The Night))
メンバー
ヴォーカル:オジー・オズボーン
ギター:ランディ・ローズ
ベース:ボブ・デイズリー
ドラムス:リー・カースレイク
キーボード:ドン・エイリー
1980年の発表。
オジー・オズボーン「ブリザード・オブ・オズ」の感想
最初は、オジー・オズボーンってだれ?
何このめちゃ~とした歌い方は?と正直なところヴォーカルには、魅力を感じなかった。
ところがである。
なんかこのギター、メロディアスでメタリックなサウンドがいいんじゃないかなと思ってるうちにB面1曲目を聞いて鳥肌が立った。
「ミスター・クロウリー-死の番人(Mr. Crowley)」である。
これで完璧にやられてしまった。
ランディ・ローズは、まさにオジー・オズボーンの運命のギタリストである。
イントロの荘厳なキーワードソロから中間部のギターソロ、そしてエンディングのギターソロまで完璧だ。
特にエンディングのギターソロ、これを聞いた少年の心は感動に震えていた。
なんてメロディアスでドラマティックなソロなんだろう!
いったいどうやったらこんなソロが弾けるんだろう。
今でも筆者にとって、この「ミスター・クロウリー-死の番人(Mr. Crowley)」はオジー・オズボーンとランディ・ローズの最も好きな曲のひとつである。
「ブリザード・オブ・オズ」にはランディ・ローズの名曲が満載
ギタリストはだれなんだ?
ん、ランディ・ローズ?
当時はその名前もまったく知らなかった。
同級生に聞くと飛行機事故でもう亡くなったとか…。
アルバムは2枚しか残してないよ、と聞いてガクッとなった。
年も若いじゃないか。
もったいない!
後々知ったのだが、ランディ・ローズはクラシック・ギターの講師もやっていて大のクラシック好きだったそうだ。
クラシック・ギターを抱えて練習する姿が写真で残されている。
このアルバムにも「ディー(Dee)」というクラシックのスタイルの名曲が収録されている。
あの素晴らしいソロはクラシックの影響なんだなと納得。
それにしても凄い才能だ。
存命ならどれだけ素晴らしい作品を残してくれたんだろう。
もちろん他の曲もいい。
その証拠にこのアルバムには今でもオジー・オズボーンのライブで演奏される名曲がたくさん収録されている。
今でも「アイ・ドント・ノウ(I Don’t Know)」「クレイジー・トレイン(Crazy Train)」「スーサイド・ソリューション-自殺志願(Suicide Solution)」「ミスター・クロウリー-死の番人(Mr. Crowley)」あたりは、オジー・オズボーンのライブのセットリストの定番だ。
オジー・オズボーン「ブリザード・オブ・オズ」の感想~まとめ
今回は、ランディ・ローズの名曲が満載のオジー・オズボーン「ブリザード・オブ・オズ(血塗られた英雄伝説)」の感想を綴ってみた。
このアルバムは、オジー・オズボーン名義ではあるが実質的にはランディ・ローズのアルバムである。
オジー・オズボーンのその後のライブでも欠かすことのできない名曲が多数収録されていて、作曲から何から何までランディ・ローズが詰まっている。
オジー・オズボーンはこの後もいろんなスーパー・ギタリストを発掘しているので、聞くアルバムを選ぶ際には、ギタリストがだれなのかを知った上で聞くのがポイントだ。
残念ながらランディ・ローズはこれと次のアルバムを残して他界してしまったが、筆者にとってはオジー・オズボーンのギタリストといえばランディ・ローズ以外考えられない。
これは今でも変わっていない。
本当にオジー・オズボーンにとって、ランディ・ローズは運命のギタリストといえる。
その風貌から天使と悪魔に例えられた2人だが、筆者の目にはランディ・ローズしか見えなかった。
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