エイドリアン・ヴァンデンバーグ率いるヴァンデンバーグズ・ムーンキングスが約3年半振りとなる2ndアルバム「MK II」をリリースした。
2014年に発表したデビュー・アルバム「ヴァンデンバーグズ・ムーンキングス」の延長線上にある70年代風のハード・ロックを踏襲するサウンドになっている。
今回は、70年代風の古き良き時代のハード・ロックを踏襲したヴァンデンバーグズ・ムーンキングス「MKⅡ」の感想を綴ってみたいと思う。
ヴァンデンバーグズ・ムーンキングスMKⅡ
ヴァンデンバーグズ・ムーンキングス「MKⅡ」は、2014年にリリースした1stアルバム「ヴァンデンバーグズ・ムーンキングス(VANDENBERG’S MOONKINGS)」に続く3年半振りとなる2ndアルバム。
1stアルバムの延長線上にある作風で、エイドリアン・ヴァンデンバーグのブルース・ロックの趣向が出たアルバムといえる。
ヴァンデンバーグズ・ムーンキングス「MKⅡ」の収録曲とメンバーは、以下の通り。
「MK II」 ヴァンデンバーグズ・ムーンキングス
収録曲
1. タイトロープ(Tightrope)
2. レピュテイション(Reputation)
3. エンジェル・イン・ブラック(Angel In Black)
4. ザ・ファイア(The Fire)
5. ウォーク・アウェイ(Walk Away)
6. オール・オア・ナッシング(All Or Nothing)
7. ホワット・ダズント・キル・ユー(What Doesn’t Kill You)
8. レディ・フォー・ザ・テイキング(Ready For The Taking)
9. ニュー・デイ(New Day)
10. ハード・ウェイ(Hard Way)
11. ラヴ・ランズ・アウト(Love Runs Out)
12. イフ・ユー・キャント・ハンドル・ザ・ヒート(If You Can’t Handle The Heat)
メンバー
ギター:エイドリアン・ヴァンデンバーグ
ヴォーカル:ヤン・ホーフィング
ベース:セム・クリストフェル
ドラムス:マルト・ナイエン・エス
2017年の発表。
ヴァンデンバーグズ・ムーンキングスMKⅡの感想
前作で本当に久しぶりにカムバックしたエイドリアン・ヴァンデンバーグであるが、その音楽性に少々面食らった印象があった。
ヴァンデンバーグの音楽性を踏襲するのを期待していたし、70年代風のオールドスクールなブルース・ロックを基調としたサウンドは、らしくないと思えたからである。
しかし、エイドリアン本人がこの時代のロックが本当に好きなのだろう。
思えば、ホワイトスネイク在籍中にリリースしたマニック・エデンもこんな音楽性だった。
今回の「MKⅡ」もこの延長線上であり、新しいことは特にない。
エイドリアン・ヴァンデンバーグのことは、ヴァンデンバーグのデビューの頃からファンでずっと聞き続けているのだが、マニック・エデンやヴァンデンバーグズ・ムーンキングスとなるとどうしても曲が平凡な気がしてならない。
曲のクオリティが低いとは言いたくないのだが、ヴァンデンバーグやホワイトスネイク時代の頃のようにグッとくるものがないのだ。
エイドリアンのメロディアスなプレイが好きな筆者としてはキャリアを通して最も好きなのは、ヴァンデンバーグ時代である。
しかし曲のクオリティに関してはブルース・ロックもクラシカルなロックも区別はないので、印象に残る曲が少ないのが残念でならない。
もう少し聞き込んで印象が変わってくればいいのだが…。
エイドリアン・ヴァンデンバーグについて
エイドリアン・ヴァンデンバーグは、1954年1月31日オランダ生まれのギタリスト&画家である。
70年代後半、ティーザーを経て、1981年に自身のバンド、ヴァンデンバーグを結成、アルバム3枚発表後、ホワイトスネイクに加入した。
デヴィッド・カヴァーデールの右腕として特にソングライティングで貢献した。
ホワイトスネイク在籍中の94年には、マニック・エデンを結成し、アルバムを発表している。
しかし、まだ小さかった愛娘ミッキーのそばにいたいという親心から音楽活動から遠ざかり、地元オランダで画家として活動。
そして、長いブランクの末、2014年2月「ヴァンデンバーグズ・ムーンキングス」で、音楽シーンにカムバックして現在に至っている。
ヴァンデンバーグズ・ムーンキングスMKⅡ~まとめ
今回は、70年代風の古き良き時代のハード・ロックを踏襲したヴァンデンバーグズ・ムーンキングス「MKⅡ」の感想を綴ってみた。
ヴァンデンバーグズ・ムーンキングスはシンガーもメンバーのプレイも素晴らしい。
このメンバーでまた来日して熱いライブパフォーマンスを見せてほしい。
筆者もエイドリアンのライブはホワイトスネイク時代のみなので、ぜひまたこの目で見ておきたい。
「MKⅡ」は、ヴァンデンバーグ時代の音楽性を求める方には微妙だが、前作やマニック・エデンを気に入ってる方なら間違いなく満足する出来映えのアルバムだ。
古き良き時代のハード・ロックを現代に再現したアルバムとして、おすすめの1枚である。
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