クラシック・ギターもやり始めた筆者であったが、なかなかうまくなれず苦戦していた。
そんな時に出会ったのが、このスーパー・ギター・トリオ・ライヴで、特に「地中海の舞踏」には大変な衝撃を受けた。
3人のギターの名手の正確無比な超絶テクニックに支えられた息詰まるインプロビゼーションの応酬に、大いに感化されることになったた。
今回は、「地中海の舞踏」の衝撃を受けた「スーパー・ギター・トリオ・ライヴ」の感想を綴ってみたいと思う。
スーパー・ギター・トリオ・ライヴ
クラシック・ギターもやり始めた筆者であったが、スタートは、Cのメジャー・スケールからであった。
そう、だれでも知ってるドレミファソラシドである。
それと音符の長さとか…。
それまでは、ただ音を聞いてタブ譜を見ながらのプレイだったので、スケールとか音符とかあまり意識せずに感覚にまかせて弾いていた。
そのため、いかに自分がいい加減に弾いていたのかがわかった。
と同時に音符が示す音がギターのどのポジションなのか、またどれくらいの長さなのかなど、音の表記の違いで非常に苦労した。
しかしまた、このような体験が正確なプレイの大切さを気づかせてくれたのも事実である。
そんな時に当時の先生が紹介してくれたアルバムがこの「フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ~スーパー・ギター・トリオ・ライヴ」だった。
スーパー・ギター・トリオ・ライヴ「フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ」の収録曲とメンバーは、以下の通り。
スーパー・ギター・トリオ・ライヴ「フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ」
収録曲
1. 地中海の舞踏/広い河
2. 黒い森
3. フレボ
4. 幻想組曲
5. ガーディアン・エンジェル
ギター
パコ・デ・ルシア
アル・ディ・メオラ
ジョン・マクラフリン
1981年の発表。
スーパー・ギター・トリオ・ライヴの感想
パコ・デ・ルシア、アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリンの3人がスーパー・ギター・トリオとして一堂に会してギター・バトルを展開したこのライブ。
聞いてみて思ったのが、とにかく凄まじいというのが第一印象だった。
この3人がただ者じゃないのはすぐにわかった。
そして、なぜ先生がこのアルバムを薦めたかがわかった。
それは、正確性。
この正確性を知れということなのだ。
この速さ、しかもアドリブでこの正確性は凄すぎる。
それまでの鍛錬の積み重ねなのだろう、ヨレルところも一切なく、まさにギターを自分の体の一部のようにプレイしている。
甘えのないプレイとでもいうのか、正確にしか弾けないという感じさえする。
「地中海の舞踏」の衝撃~パコ・デ・ルシアの指弾き
スーパー・ギター・トリオ・ライヴ「フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ」では、特にオープニングの「地中海の舞踏」を聞いてぶっ飛んだ。
その中でもパコ・デ・ルシア、彼はフラメンコ・ギタリストだから指弾きである。
他の2人はピック弾きなのだが、それよりも速い印象を受けた。
サウンドも音の一粒一粒が揃っていて、指のマイルドさが心地いいというか、硬い感じがしない。
個人的に大好きなサウンドでこのアルバムの一番の収穫であり、衝撃であった。
それにしても羨ましい。
自分には一生かかってもできそうにない。
3人のアドリブの交替のタイミングも実に自然だ。
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スーパー・ギター・トリオ・ライヴ「地中海の舞踏」~まとめ
今回は、「地中海の舞踏」の衝撃を受けた「スーパー・ギター・トリオ・ライヴ」の感想を綴ってみた。
こうして、ハード・ロック以外のアルバムにも感銘を受け、違うジャンルの音楽に触れることができたのもクラシック・ギターのレッスンに通うようになった副産物であろう。
ロックとは違った世界を知り、このアルバムでは特にパコ・デルシアと「地中海の舞踏」から刺激を受けることができた。
正直言って当時は、ロック系のギタリストより、ジャズ・フュージョン系のギタリストの方が正確性においては上に思えた。
そして、さらに凄いものを体験することになるのだが、それはまたの機会にしたいと思う。
ずいぶん古いアルバムになってしまったが、ロック好きのギタリストの方にもすんなり入っていけるアルバムとしてこの「フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ~スーパー・ギター・トリオ・ライヴ」をおすすめしたい。
筆者もそうであったが、ジャンルの違う音楽を聞くことだ新たな刺激・収穫を得ることができる。
それを自分のプレイに昇華すればさらに上達できるだろう。
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